大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

神戸地方裁判所 昭和40年(わ)267号 判決 1968年3月29日

本籍

西宮市上鳴尾町一二五番地

住居

同市甲陽園東山町三〇番地の一

会社社長

森新市

大正四年三月一三日生

本店所在地

西宮市産所町四番一〇号

有限会社村井組

右代表者代表取締役

森新市

右森新市に対する所得税法違反、法人税法違反被告事件

右有限会社に対する法人税法違反被告事件

主文

被告人森新市を懲役六月及び罰金一〇〇万円に、

被告人有限会社村井組を罰金一〇〇万円に、

それぞれ処する。

被告人森新市においてその罰金を完納することができないときは金五、〇〇〇円を一日に換算した期間同被告人を労役場に留置する。

被告人森新市に対しこの裁判の確定した日から三年間その懲役刑の執行を猶予する。

訴訟費用中、証人中越義雄、同阪谷晶三、同平井龍介にそれぞれ支給した分を被告人両名の連帯負担とする。

理由

(罪となるべき事実)

第一、被告人森新市は、昭和三五年六月一日から昭和三六年九月三〇日までの間西宮市産所町二一番地において土砂運搬、土木建築業を営んでいたものであるが、所得税を免れようと企て、昭和三六年度における所得金額は、一五、六六九、〇九七円、所得税額七、一六〇、一九〇円であったのに拘らず、雑収入の除外或は架空経費の計上等の不正の方法によって所得を秘匿したうえ、昭和三七年三月一四日西宮市池田町九五番地の所轄西宮税務署において、同税務署長に対し、昭和三六年度における所得金額は三、五二四、六七九円、その所得税額は九五一、二七〇円である旨の虚偽の確定申告書を提出し、もって詐偽その他不正の行為により正当所得税額と申告所得税額との差額である所得税額六、二〇八、九二〇円を逋脱し、

第二、被告人有限会社村井組は、西宮産所町二一番地に本店を有し、土砂運搬、土木建築業を営んでいるもの、被告人森新市は、同会社の代表取締役としてその業務一切を統轄処理しているものであるが、

(一)  被告人森新市は、同会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、同会社の昭和三六年一〇月一日から昭和三七年九月三〇日までの事業年度における課税標準額である所得金額は二〇、九六六、〇七四円で、これに対する法人税額は七、五一一、〇五〇円であったに拘らず、架空経費を計上し或は工事収入及び雑収入を除外する等の不正の方法によってその所得を秘匿したうえ、昭和三七年一一月三〇日前記西宮税務署において、同務署長に対し、同会社のこの事業年度における課税標準額である所得金額が五、六七六、八八二円で、これに対する法人税額が一、七〇六、五九〇円である旨虚偽の確定申告書を提出し、もって詐偽その他不正の行為により正当法人税額と申告法人税額との差額である法人税額五、八〇四、四六〇円を逋脱し、

(二)  被告人有限会社村井組は、代表取締役森新市において、その業務に関し法人税を免れようと企て、右(一)記載のとおり詐偽その他不正の行為により法人税を逋脱し、

たものである。

(各逋脱税額の計算は、末尾に添付した各計算書のとおりである)

(証拠)

判示第一の事実につき

一、中越義雄の検察官に対する昭和四〇年二月一五日付(二通)、三月六日付(二通)、三月一〇日付各供述調書

一、森三郎の検察官に対する供述調書

一、西村啓三の検察官に対する昭和四〇年二月一五日付、三月八日付各供述調書

一、福田弘作成の確認書

一、奥田次郎作成の確認書

一、橋本福男作成の調査てん末書

一、同人作成の減価償却に関する計算書

一、同人作成の譲渡損是否認経過と題する書面

一、同人作成の「犯則所得その他所得(事業所得)の明細」等と題する書面

一、証人橋本福男の当公判廷における供述

一、広崎亀作成の市府民税の照会についての回答書

判示第二の各事実につき

一、八釜静雄作成の証明書

一、中越義雄の検察官に対する昭和四〇年一一月二日付、一一月八日付(三通)、一一月一〇日付(二通)、一一月一一日付(二通)各供述調書

一、山中章嘉の検察官に対する供述調書

一、西村啓三の検察官に対する昭和四〇年一一月九日付供述調書(二通)

一、阪谷晶三の検察官に対する供述調書

一、宮沢才知作成の確認書二通

判示事実全部につき

一、森三郎作成の確認書

一、大川新四郎作成の確認書

一、中川重二作成の確認書

一、森節子の検察官に対する供述調書三通

一、証人平井龍介の当公判廷における供述

一、証人阪谷晶三の当公判廷における供述

一、証人中越義雄の当公判廷における供述

一、押収してある社長用整理簿(昭和四二年押第四四三号の一)給料支払明細(昭和三六年度分)(同号の二)補助簿(同号の三)社長渡しノート(同号の四)営業費明細帳(同号の五)出勤簿五冊(同号の一、二及び七の一から三)就労点検簿賃金台帳控(堺工事)(同号の八)試算表綴(同号の九)補助簿(営業経費明細帳(同号の一〇)厚生年金健康保険保険料控(同号の一一)源泉微収簿(同号の一二)月計表及び出納月報綴(同号の一三)森節子様と表題したノート(同号の一四)就労点検簿賃金台帳控堺工事(給支関係書類)(同号の一五)労働者名簿(同号の一六)給料支払明細(昭和三七年度(同号の一七)社員名簿二冊(同号の一八の一、二)銀行調査書類綴(同号の一九)土砂運搬運転手明細表(同号の二一)パワーショベル保険契約控(同号の二二)自動車事故備忘録(同号の二三)譲渡資産目録(同号の二四)

一、被告人の検察官に対する供述調書一〇通

(適条)

被告人森新市の判示第一の所為に対し、所得税法(昭和四〇年法律三三号)附則三五条、同法による改正前の所得税法六九条一項(懲役刑及び罰金刑併科)

被告人森新市の判示第二(一)の所為に対し、法人税法(昭和四〇年法律三四号)附則一九条、同法による改正前の法人税法四八条一項(懲役刑の選択)

被告人有限会社村井組の判示第二(二)の所為に対し、法人税法(昭和四〇年度法律三四号)附則一九条、同法による改正前の法人税法四八条一項五一条一項

被告人森新市につき併合加重、刑法四五条前段四七条本文一〇条

(犯情の重い判示第一の罪の懲役刑に加重する)

被告人森新市につき労役場留置、刑法一八条

被告人森新市につき懲役執行猶予、刑法二五条一項一号

訴訟費用負担、刑事訴訟法一八一条一項本文一八二条

出席検察官 吉村徳則

(裁判官 金沢英一)

所得税法違反(判示第一事実)関係申告外損益計算表

<省略>

所得税計算書

<省略>

法人税法違反(判示第二事実)関係申告外損益計算書

<省略>

法人税額計算書

<省略>

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例